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学長の挨拶

「Kwassui Vision 2029」に向けて

 平穏な新年の日々がいつものように始まった2年前。その2月には新型の感染症が日本でそして世界で次第に広がっていきました。その後は言うまでもなく次々と変異種が猛威を振るい、社会活動は各所で制限を余儀なくされ、経済や政治にも大きな影を落としています。大学の勉強や活動にも大きな変化と制限をもたらしました。現在ではWeb会議やオンライン授業が大学生活のノーマルになりました。

 逆に日常の「立ち話」、「無駄話」がデジタル化社会が展開する中でいかに重要であるかを再確認している人も多くなったと思います。

 活水女子大学は自立した女性となるための教育を明治12年以来続けてきました。過去143年間、政変、戦争、疫病、キリスト教への弾圧など幾多の試練を経験してきました。それは日本の女性が歩んできた苦難の歴史、そして希望の歴史につながるものでした。不安と恐怖にさらされ歩んだ活水の歴史は活水伝統の一部を形成しています。

 そして活水学院は2029年の150周年を目指し「Kwassui Vision 2029」と題して、伝統の継承と地域と国際社会が直面する課題への挑戦、そして未来を担う女性となるために必要な教育の提供を目指した計画を立てました。また2022年から5年間の「中期計画」を学内外に公表し、地域に根差した高等教育機関として奉仕の業に励んでまいります。

 デジタル化とオンライン授業は、大学教育の核心が、知識だけでなく学生同士、また教員と学生との間の何気ない会話の場も兼ね備えたものであるべきことを示しています。それが隣人愛の実現の場としてのキャンパスであり、神と人とが出会う祈りの場としての大学チャペルの役目です。

 少子化と高齢化は日本全体の課題ですが、とくに長崎の地においては今ここにある社会的課題です。新しい時代は決して平穏な時代ではありません。活水女子大学は女性の自立と希望を育んできた歴史を背景に長崎の地でこれからも次の時代を担う女性の育成に励んでいきます。

活水女子大学 学長
湯口隆司

活水女子大学 学長
湯口隆司