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先の見えない 世界を生きる

 この数年間、大学での学びは大きな曲がり角にあります。AI(人工知能)やIotといった新しいネット技術、国内の少子高齢化、生産労働人口の減少、そして社会保険や年金システムの維持など将来の日本の姿が大きな影響を与える社会の中に大学も立たされているからです。皆さんは大学で何をどのように学ぶかが真剣に問う時代です。特に少子高齢化では日本はその先頭を走っています。知識・技能を習得し、判断・思考力を育て、主体的に他者と共に働く人材の育成、グローバルな社会変化に対応できる専門性をもった人物が国内でそして世界で必要とされています。

 人口推移予測によれば、この後50年で日本女性の平均余命は90歳を超えます。現在の65歳定年は年金制度の維持からも70歳になることは確実な情勢です。終身雇用制度に代わり職能給与制や、転職を普通に経験する社会、それが女性も含めた平均的な就業モデルとなるでしょう

 長期的な予測を前提とすると、短絡的な即践力は直ぐに陳腐になるでしょうし、卒業後の学習(リカレント教育)が継続して必要な社会となります。活水女子大学はディプロマ・ポリシーとして自立した「職業人」教育を育てることを挙げていますが、このような社会情勢に合致した教育目標でもあります。

 活水学院は1879年に米国の女性宣教師により設立され、2019年12月に140周年を迎えます。受けた恵みの水である愛を感謝をして他者と分かち合うこの教育は、陳腐化することなく生きてきました。

 「命」を感謝をして一日を始められる人は、その「命の大切さを自分のこととして」わかる人です。これは一日を一日を大切に前向きに生きること、悩みや苦しみ、孤独にさいなむ人の心に共感し、理解できる人の能力です。人口知能(AI)が普及しても人のみが持てる本当の「知性」です。

 大学は専門的な学びを通しての真理を追究する場です。自己吟味と他者への共感性、自由と責任を包括した「知性」をもった自立した女性として大学生活を送ってください。活水女子大学の生活がいのちへの感謝から日々始まるようにと期待します。

活水女子大学 学長
湯口隆司

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